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種籾消毒処理装置「SASTEMA(サスティマ)」を新発売

2025.01.22

No.25-002 / 2025年1月22日

種籾消毒処理装置「SASTEMA(サスティマ)」を新発売

― 生産現場の省力化と環境負荷低減に貢献 ―

 株式会社サタケ(本社:広島県東広島市西条西本町2-30、代表取締役社長:松本和久)は、種籾消毒処理装置「SASTEMA(サスティマ)」を2025年1月23日、発売します。

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SASTEMA(サスティマ)

 種籾の消毒はイネばか苗病などの種子伝染性の病害を防ぐため、主に薬剤の使用や温湯に浸漬する方法で行われています。薬液消毒では廃液処理の負担があり、温湯消毒は農薬を使用しませんが、水槽や乾燥を必要とするため設置スペースが広くなること、作業やメンテナンスの工数が多いことが課題となっていました。
 サタケは、農研機構との共同研究を通じ、蒸気で水稲種子の表面を加熱消毒、冷却・乾燥までを自動で行う消毒処理装置を開発しました。高温の蒸気を使用することで約5~10秒と短時間での消毒を可能にしつつ、温湯消毒と同等の消毒効果があります。種籾の水分もわずかな上昇でおさまるため、温湯消毒装置のような脱水工程と乾燥機を必要としません。設置する機械点数が減ることにより、従来の当社温湯消毒装置と比較して約50%の面積で設置が可能で、メンテナンスや清掃の負担も軽減されます。また、原料投入後は排出まで自動運転で作業が完結するため、省力化にも貢献します。
 現在は水稲種子のみに対応していますが、今後、他穀物での活用も視野に入れ引き続き開発を継続していきます。
 価格はオープン価格。種子センターなどを中心に販売を推進していきます。

以上

別紙

1.特長

■【型式・製品名】
 (1)機種構成:最大処理能力0.5トン/時(水稲種子)
 (2)型式名:SDA05
 (3)製品名:「SASTEMA(サスティマ)」
   SATAKE+Sustainable(持続可能な)+Steam(蒸気)からネーミングしました。

■【製品特長】
 1.高温の蒸気を使用し、短時間処理
   熱源に蒸気を採用。高温、短時間で消毒を行います。

 2.発芽率と品質を維持
   発芽率90%を維持。特に糸状菌、線虫由来の病害に効果を発揮。イネばか苗病の発症率は温湯消毒と同等程度です。
   最終原料まで精米加工し、機内残留米を自動で排出します。

 3.清掃時間が少なく作業時間の短縮
 (1)作業工程の削減
   種籾消毒処理装置は、消毒から冷却、乾燥までを連続して行える高能率な装置です。
   温湯消毒は、温湯槽への給湯作業や温度管理、脱水・乾燥作業に時間がかかるのに対し、蒸気消毒は
   水槽、脱水機、乾燥機が不要なため、温湯消毒と比較して清掃やメンテナンスに関わる時間や費用が削減されます。
 (2)コンパクト設計
   蒸気による消毒を採用したことで水槽の設置が不要となりました。また、短時間で処理を行うため、種籾の水分は
   わずかな上昇でおさまり脱水、乾燥工程が不要です。温湯消毒と比べて設置面積を大幅に削減することができ、
   既存施設にスムーズに導入いただけます。

 4.環境負荷を軽減
   薬液消毒では使用後の廃液処理が発生し、温湯消毒では排水が出ます。蒸気による消毒ではいずれも発生しません。

 5.自動運転
   投入から排出までタッチパネル操作による自動運転が行えます。原料を投入し、品種を設定すると最適な運転条件で
   自動運転します。冷却後の脱水・乾燥工程がないので操作や調整に関わる作業時間が削減されます。


2.仕様

型式 SDA05
能力 500 ㎏/h
対象原料 水稲種子
消毒熱媒体 蒸気と高温空気の混合気体
原料通過時間 5~10秒
最大蒸気温度 280℃
装置内総動力 39.8 kW
機体質量 3,000 ㎏
標準装備 稼働データロギング装置
構成 消毒ユニット:消毒処理部・蒸気生成部・冷却部
仕上ユニット:最終冷却部・搬送工程
蒸気ユニット

※ 水分15%換算
●本装置には特許第5621085、6782882号の技術を使用しています。

3.寸法

<消毒ユニット>

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<仕上ユニット>

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<蒸気ユニット>

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(本リリースへのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報部)
※ニュースリリースの内容は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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