製品・技術
2012.05.30
2012年5月30日
新製品
サタケ(本社:広島県東広島市西条西本町2-30、代表:佐竹利子)は6月1日、穀物等粒状物の形状や色の外観測定器「グレインスキャナー(RSQI 10A)」を新発売します。
グレインスキャナー |
昨今、消費者の「食の安全・安心」に対する意識が高まり、より高度な品質測定器が求められています。サタケでは2003年、米(国産の玄米、白米)の検査に特化した「穀粒判別器」を開発、販売しました。この機械は、熟練度を必要とする目視で行っていた米の外観検査を代行するもので、米の等級判定に活躍しています。
米以外の汎用性のため、「穀粒判別器」のように、米一粒をインデント(くぼみ)の一穴ずつに分けて判別するのではなく、穀物を同一トレイ上に載せて判別する測定器の開発に着手しました。しかし、密集した穀物の判別に困難が生じたため、農業分野における画像処理を専門とする、三重大学 大学院生物資源学研究科 森尾吉成 准教授の協力を仰ぎ、画像処理エンジンを共同で開発しました。この画像処理エンジンの搭載によって、様々な穀物に対応、1000粒あたり約60秒の高速測定が可能となりました。
グレインスキャナーの使用により、目視の検査では不可能であった「画像による測定データの保存」が可能となりました。今後、穀物にもトレーサビリティーが求められ、流通経路において一貫した基準での検査が必要となります。日本国内のみならず、世界中で、「穀物のものさし」としての需要が見込まれます。そのため、サタケとして初めて、世界共通価格を設定しました。
メーカー希望本体小売価格は国内42万円(税込み)、海外5,000米ドル(FOB価格)。販売先は穀物や種を扱う企業、大学等の研究機関など。検査、研究の補助として活用できると期待しています。年間200台の販売目標を設定しています。
以上
(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)
※ニュースリリースの内容は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
この製品についての詳細はこちら→グレインスキャナー(RSQI 10A)
新開発の画像処理エンジンにより、従来技術では困難であった密集した穀粒の画像解析が可能。1000粒あたりおよそ60秒のスピーディーな測定。
測定した"色"や"形"の情報を使用し、一粒ごとの画像を並び替えることが可能。予め設定した条件に基づいて、分類結果、各種平均値、標準偏差、ヒストグラムを表示。
穀物一粒について、"色"の情報と、"形"の情報を多数の項目で測定。
ユーザーの目的に合わせて、穀物の分類基準(例:変色、砕粒)を設定し、次回からの測定に反映可能。
厚み10mm以下であれば、様々な穀物・粒状の原料に対応し、外観測定が可能。
トレイ上に穀物・粒状の原料を載せ、測定。
型式 | RSQI10A | |
---|---|---|
測定試料 | 大豆・小豆・麦・長粒種(玄米/白米)・醸造用(玄米/白米)など | |
撮像方式 | 光源:白色LED センサ:カラーCCD | |
撮像部寸法 | 幅 272mm × 奥行 441mm × 高さ 97 mm | |
撮像部重量 | 約 4.3 kg | |
測定時間 | 1000粒/60秒 (ご使用のPC、測定するサンプルによって異なることがあります) | |
測定項目 | 色彩 | Red・Green・Blue、L*a*b*、部分的に暗い・赤色・黄色等のカウント値、白度、乳白比 など |
形状 | 投影面積、長さ、幅、円形度、縦横比、周囲長、輪郭の歪度、変曲度など | |
判別項目 | 項目はユーザー設定可能 | |
使用環境 | 温度 | 15 ― 30 ℃ |
湿度 | 10 ― 90 % RH (結露なきこと) | |
印字装置 | サーマルプリンタ付属 (お手持ちのプリンタを使用して、A4サイズ印刷も可能です) | |
対応OS | Windows XP / Vista / 7 | |
付属品 | 試料トレイ、バックグラウンドプレート、基準板、計量スコップ、除電ブラシ、キャリングバッグ等 |
※ 本製品にパソコンは含まれません。
※ 本ソフトウェア及び取扱説明書は、発売後、サタケホームページよりダウンロードする必要があります。
ダウンロードに際して、インターネットに接続できる環境が必要ですので、ご注意ください。
国内価格 42万円(税込み)
海外価格 5,000米ドル(FOB バンコク、海上運賃・保険料・カスタマイズ費用は別途)
2012年6月1日