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アグリエキスパートで、施肥管理の「見える化」を実現

2009.06.16

平成21年6月16日

ユーザーインタビュー

アグリエキスパートで、施肥管理の「見える化」を実現

--- 魚沼米の生産を受け継ぐ若き農業青年の挑戦 ---

魚沼米の生産を受け継ぐ塚田勇さん

魚沼米の生産を受け継ぐ塚田勇さん

 言わずと知れたコシヒカリの名産地、新潟県の「魚沼」。この魚沼地域の北部・小千谷市で8haのコシヒカリを生産しているのは塚田勇さん(30)。新しい発想で稲作に挑戦する、若き農業青年です。

 塚田さんが就農したのは3年前。それまでお父様がされていた米作りを徐々に引き継ぎ、昨年からは施肥管理も全て任されるようになりました。塚田さんのほ場は1つ1つが小さく合計80枚にものぼります。これまでお父様は、施肥の管理についても永年の経験と勘でやってこられましたが、経験のない塚田さんは「これでいいのだろうか」という不安が拭えなかったと言います。

 そこで、施肥量が適正かどうかの客観的データが得られるツールは無いか、と考えた塚田さんは、JA越後おぢや南部農機車輌センターに相談したところ、サタケの葉身窒素測定器「アグリエキスパートCCN6000(注1)」を紹介されました。インターネット等でも情報収集した結果、天候に左右されないこと、ほ場ごとのデータを残せること、経験が少なくても安定した施肥診断ができることなど、求めていた機能が盛り込まれていると納得し、昨年導入を決めました。

 初めて使用した昨年は、穂肥期用検量線(注2)を使った穂肥期の葉身窒素量の測定と施肥診断のみを行いましたが、米の出来具合はおおむね良い結果となりました。特に「ほ場ごとの収量が、前年よりも安定した」という塚田さん。1枚1枚条件の異なるほ場の実態を把握した上で、適切な手が打てた結果だと感じています。

 またアグリエキスパートCCN6000は、登熟期用検量線も標準で装備しており「来年はぜひ、収穫前の品質チェックにも活用したい」と塚田さんは考えています。また将来的にはオリジナルの検量線を作成して「収穫前の食味診断までできれば」と話す塚田さん。直販の比率が高まってきていることもあり、出荷前に品質をチェックすることで安心してお客様に米を届けることができる、と期待に胸をふくらませます。

アグリエキスパートで葉身窒素量を測定

アグリエキスパートで葉身窒素量を測定

 現在、自分たちのほ場に加えて約4ha分の稲作を請け負っている塚田さん。今後は「なるべく条件の良い田んぼを増やしていく」とともに自家育苗や疎植栽培などにも挑戦していきたいと考えています。また「有機栽培米とか特別栽培米とかいった枠にはハマりたくない」としながらも、減農薬・減肥料の米作りにお父様の代からずっと取り組んできました。今後、肥料についてはレン草などの緑肥や鶏糞などを中心にし、化成肥料は「足りない分だけを補う」ようにしていく考えです。

 「経験だけだと、なかなか次の代には伝えられない」と語る塚田さん。施肥管理の「見える化」を実現するアグリエキスパートは、効率的に経験を積んでゆくためにも有効だと感じています。真に消費者に喜ばれる米作りを追求し、新たな発想でさまざまな構想を練りつつも、「欲張りすぎず、1つ1つ試しては変えていきたい」と、あくまでも堅実なスタイルで自分流の農業を目指しています。

(注1)アグリエキスパートCCN6000...稲などの植物の栄養診断や栽培管理を行うことのできる葉身窒素測定器。4種類の異なる波長の光を葉身に照射しその透過光を測定、検量線(注2)を用いて解析し、葉身の窒素含有量を推定する。葉身をそのまま手軽に測定でき、持ち運びに便利な軽量・コンパクト設計となっている。
(注2)検量線...測定された透過率から葉身窒素含有量を推定するための計算式。標準的な水稲品種についての検量線は予め本体に搭載されているが、CCN6000ではユーザー独自の検量線を作成して搭載することができる。

以上

(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)
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