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2006.08.23
平成18年8月23日
販売店紹介
サタケは、乾燥機や籾摺機を中心とした調製機製品の販売で、全国の販売店・代理店よりご協力を頂いています。今回、その中の1社である株式会社福島クボタ(本社:福島県郡山市日和田町、代表取締役社長 下島哲夫氏)の原町営業所、郡山南営業所及び喜多方営業所の3営業所を訪ね、各所長に地域の特色、営業方針、日常の販売活動や今後のビジョンなどを語って頂きました。
福島県は太平洋側から、「浜通り」「中通り」「会津」の3地区に分けられる。その浜通りにある原町は、1市2町の合併により現在は旧原町市から南相馬市となってい。この地は、相馬野馬追祭が行われる地で、太平洋に近いせいか温暖な気候で冬も雪が少なく暮らしやすい所だそうだ。
この原町にある原町営業所管内は稲作中心であるが、キュウリやトマトのハウス農家も存在する。稲作農家は平均1.2町ほどの耕作面積でコシヒカリが70%、ひとめぼれ30%という割合になっている。この地でも後継者や米の価格下落が問題となっており、主に60―70歳が農業を営んでいる。
原町営業所の白柳章剛所長は36歳と、福島クボタで最も若い所長として営業所を取りまとめている。事務所の中は掃除が行き届き、営業・事務・サービスセンターで11名のスタッフが勤務している。「とにかくお客様の立場になって考える。修理でも連絡が入るとすぐ向かうようにしている。携帯電話の番号を教えているので、会社が休みの日でもお客様から電話が入る。たとえその場に行けなくても、携帯で話をすることでお客様が安心をされる」と白柳所長。顧客のことを第一に考えることをモットーとし、所員とともに実践している様子がその真摯な態度からも窺える。
実は白柳所長は入社時から営業マンとして顧客に接してきたわけではなく、経理を担当していた。その後営業になったが、専門外だったせいか機械のメカのことがよく分からなかったという。ある時、機械の修理がうまく行かず農家の主人にひどく怒られ「二度と来るな」と言われそうで、しばらくその農家への足が遠のいた。「でも不思議なもので、農繁期が終わって訪ねてみるとあれほど怒っていたのに、まったく様子が違い『最近顔見なかったねえ』と、とても穏やかに接してもらえた」と苦笑の白柳所長。以来、多少メカに自信がなくても、どんどん顧客のところに出向くと喜ばれ、「訪問したら『さあ、家に上がってお茶でも飲んでいけ、休んでいけ』と多くの方から言われるようになり、本当にありがたいと思う」。いつしか苦手だった機械のメカにも精通し、顧客との関係をより強固なものにしていった。「1軒のお客様(農家)にこれほど足繁く訪問し接触しているのは、われわれ農機具販売店以外に他の業界にはないと思う」。ただし、白柳所長はこうした頻繁な訪問について「でも慣れあいになりすぎてもいけないと思う。何年経ってもお客様と接しているという自覚を持ち、言葉遣いも変わらないよう心掛けている」という。この真摯な態度が顧客や所員から信頼されるゆえんであろう。最後に、「地域密着型を更に進めて行きたい。そして目標を全て達成して1年を終わらせたい」と、熱い思いを語った。
福島県の経済の中心地と言われている中通りを代表する郡山市。この郡山市にある福島クボタの営業所の1つが郡山南営業所である。この営業所管轄区域の80%が稲作で、コシヒカリ80%、ひとめぼれ20%という構成になっている。奥羽山脈の麓から阿武隈川までの範囲で約2000軒の農家を営業地域としている。
営業所は平成3年に設立され、米中心の機械を大小問わず万遍なく販売している。6名で業務を行っているが、同市内にある中央サービスセンターのうち2名が郡山南営業所を担当しているので実質8名体制と言える。「この地域の米は粘土質の土壌と猪苗代湖の良質な水のおかげで、郡山でも一、二番の旨さだよ」と語るのは後藤弘一所長(58)。営業所のモットーを尋ねると「経営方針や営業方針など、会社のモットーが営業所のモットーだ」と言い切る。そのモットーの日頃の実践が「とにかくお客さんに満足を与えたいと思っている。お客さんは色々なことを要望されるけど、それに徹底的に対応しているよ。営業所に来るお客さんが結構多いのがここの特徴じゃないかね」と、顧客との信頼関係に心血を注いでいる。修理依頼があれば、いち早く客先に出向き対応するそうで「これが一番お客さんとのつながり」と語る。困ったときにいち早く駆けつけてくれる営業所の対応が、顧客から信頼を得る秘訣であろう。
「お客さんに機械を『買ってよかった』と言われることがとても嬉しい。それだけに繁忙期にサービスコールが重なりすぐに見に行ってあげられないことがあるのが残念」と、あくまでも顧客のことを思う後藤所長であるが、「あくまで自然体で取り組んでいる。相手の目線で考えることが必要」と語る。そして「福島クボタのNO.1を目指している。それは売上だけでなくお客さんに信頼される地域NO.1になることでもある。そのためには日々の行動が大事だよ」と日頃の積み重ねの重要性を説く。
喜多方は磐梯山の西側に位置する会津地方の都市であり、喜多方ラーメンの名が全国に知られた地である。地形的には盆地であり、夏は暑く高温多湿であり冬は雪が多いところでもある。農業は2/3が稲作であり、コシヒカリが70%、ひとめぼれ20%、その他10%の比率になっている。この地も80―85%が兼業農家で、平均耕作面積は1町7反程度となっている。
「頑固だけど打ち解ければ人情味のある人柄だ。最初は取っつきにくいかも知れないが、一旦受け入れると強い絆になる」と、この喜多方(会津地方)の人柄を話してくれたのは喜多方営業所の遠藤一男所長(59)。「ここは平坦な地で稲作を主にやっているが、基本は適地適作という考え方と機械化一体農業を進めている」という。
現在の喜多方営業所は、旧喜多方営業所と塩川営業所が統合されて平成16年に新たに設立された。営業(事務含む)11名、サービスセンター5名の計16名という大きな規模で業務を行っている。遠藤所長は「当たり前のことを当たり前にやること。決められたことを着実に実行すること」を重視しており、かつ「とにかくすぐやること。お客さんに頼まれたことはすぐ対応する」という考えを営業所に浸透させている。「会社の方針や営業方針を実行するにも、行動を早くすることだ」と語る。その根源には、顧客への対応を一番に考えている姿勢が窺われる。2営業所の統合後、元の塩川営業所から遠くなり顧客から苦情が出たことがあったようで、そのとき顧客が来ないからどうしようかではなく、これまで以上に積極的に訪問するようにしたら苦情の声が少なくなっていったという。こんなエピソードも遠藤所長は話をしてくれた。「大規模に農を営んでいる方から、夜、電子メールが入った。読んでみると、うちのセールスが昼間に訪問した折におじいさんしか家にいなかったが、『おじいさんの他愛のない話をよく聞いてくれて本当にありがとうございました』というお礼のメールだった。このようなメールをいただけるのは嬉しいことだ」。顧客への心のこもった対応がこのような言葉として帰ってきたのであろう。
サタケの製品について遠藤所長は、「サタケの製品は堅い。他社よりちょっと高いが、お客さんも品質が良いし長持ちすることで納得している」と信頼を置いている。このように他社にない特長は喜多方営業所も同様で、他の販売店より整備工場が整っており、設備面積やスタッフ陣容は他社にはないセールスポイントだ。2年前に統合をした結果は良い方向で進んでいると言えよう。
将来への思いを遠藤所長に聞くと「今以上にもっとお客さんが来てくれる営業所にしたい。そして個々のお客さんの細かい情報(要望)を聞かせてもらったり、提案をしたりしたい。そのことで、ますます活性化してゆくと思う」と顧客とのさらなる交流の大切さを考えている。「そのためには、これから店頭販売が重要になっていくだろう。単なるカタログ販売ではダメ。実演したり機械を持ち込んで見せたりすることも必要。市場環境の先が見えない中ではCS(顧客満足)が最も重要だ」。遠藤所長の顧客に対する思いはこれからも続く。
以上
(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)
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