ユーザー
2005.08.08
平成17年8月8日
ユーザー紹介
サタケは、農家用の循環型乾燥機誕生40年、揺動式籾摺機誕生30年を記念し、現在、『愛されて40&30年 日本のロングセラー サタケの乾燥機・籾摺機キャンペーン』を実施しています。このキャンペーンの記念として、日本各地のユーザーを訪問し、米づくりに対する思いや取組みなどについて語っていただきました。今回の訪問先は北海道です。
ソラーナ」の前に立つ |
自慢の「ほしのゆめ」は順調に育つ |
APS50CXも現役で稼動している |
北海道でも本州米より美味しい米が作れるんだ!
新乾燥方式で米の差別化が可能になった
<ユーザープロフィール>
引地和幸(ひきち かずゆき) 氏 68歳
住所:北海道
ディーラー:株式会社 北海中央クボタ滝川支店 永島正典支店長
北海道は日本の米生産量870万トンのうち7%にあたる62万トンの米を生産し、生産量では新潟県と並ぶ日本屈指の穀倉地帯である。しかし、一般的に北海道産米の味の評価はあまり高くなく、ブランド米に混ぜられて販売されているのが現状だ。そんな北海道で新型の乾燥機を使って、本州米にも負けないと評判の米を生産している農家がある。
「普段、秋田の米を食べている人にも、うちの米は美味しいって言われた」と、うれしそうに自慢の米について語るのは引地和幸氏。北海道樺戸郡新十津川町で明治以来、代々農業を営んでいる稲作農家だ。7町6反の圃場で「ほしのゆめ」と「きらら397」を作っている。
新十津川町は、札幌市から北東に約100km離れた石狩川の右端に位置し、気候は内陸型で四季の変化に富み、寒冷地で冬は積雪量も多い。夏季は南西の風が強く温暖な気候に恵まれている。町の基幹産業である農業は、肥沃な土地資源と恵まれた自然環境のもとで、稲作を中心として発展し、道内有数の食糧供給基地としてその役割を担ってきた。明治時代に奈良県から多くの人がこの地に入植し、厳しい自然条件の中で荒地を開墾し農地を切り開いてきた。引地氏の曽祖父もこの頃入植し、農業を営み引地氏で4代目になる。
引地氏は生産した米の一部を10年以上前から消費者に直接販売している。去年販売したお米は今までで一番評判が良かった。お客さんの中には秋田から銘柄米を送ってもらい普段食べている人もいたが、引地氏のお米を食べて「北海道でもこんなに美味しいお米が取れるのか」とびっくりしたそうである。また、例年よりたくさん買われる客さんもいて、家で食べるには多いだろうと思い聞いてみると「美味しい米だから贈答用に使いたい」との返事。ますます自分の作る米に自信を深めた。
引地氏宅には、昨年購入したサタケの遠赤マジックドライヤー「ソラーナ」(SDR35ME)2台と従来から使用しているテンパリング乾燥機(ADR33CS)がある。評判の良い米は「ソラーナ」で乾燥したお米である。「ソラーナ」で乾燥したお米は低温で乾燥するので乾燥直後の穀温が低く、すぐに籾摺りが出来る。乾燥後のお米を触るとサラサラしていてそれまでの乾燥機と米の仕上がりが違うという。「同じ遠赤外線乾燥機でも乾燥直後に籾摺りが出来るのはサタケだけだ」と他社の遠赤外線乾燥機との違いを感じているのは株式会社北海中央クボタ滝川支店の永島正典支店長。引地氏の乾燥機や籾摺機の面倒を一手に引き受けている。シーズン前に必ず訪れ機械の調子を確認し、不具合があれば修理している。永島氏は、3社の遠赤外線乾燥機を扱っているが乾燥後の穀温が低いのは、他社にはないサタケだけの特長だという。「遠赤外線は料理にも使われているし良いものだというイメージはあった。お米の乾燥にも遠赤外線を使うことになったときいろいろ勉強した。すると遠赤外線の乾燥機は、お米の乾燥に適していることが分かった。これは絶対悪いもんじゃない。籾の中からゆっくり乾燥するので理にかなっている。理屈を理解してから、お客に自信を持って勧めている。これからは遠赤外線乾燥機の時代だ。米が売れない時代でも他の米と差別化ができる」と「ソラーナ」を高く評価している。
引地氏は40年前からサタケの乾燥機を使い、乾燥機以外にも籾摺機(APS50CX)と選別計量機(AGP306A)を使用している。昔の機械に比べたら今の機械は使いやすくなったという。「昔の乾燥機は点火棒で火をつけていたんだけど、これが結構手間だったんだ。火の調整が難しかったので使うのにコツがいる機械だった。火事になったら困るので家から離れた納屋には置けなかったし、夜でも音を聞いて乾燥機の状態を確認していたんだ。今の機械は本当に楽になった。全部自動で機械任せでいいし、下手にいじると調子が悪くなるから永島氏には『いじるな、乾燥機に任せとけ』って言われているんだ」と懐かしそうに話す。
昔は馬で田起こしをしていたのが耕運機になり、手刈りしてはさがけしていたのがコンバインとなり、乾燥機で乾燥するようになった。農業機械進化には目を見張るものがある。また、地域の農業についても「5年位前には若い夫婦二人で15町くらい稲作をやっていたところが、今では20町くらいできるようになった。これも機械の性能が良くなったからだ。コンバインが良くなったので刈り取りにかかる時間も短くなったし、乾燥も夕方に張り込めば翌朝には終わっている。機械の性能が良くなれば農業に対する考え方も規模も変わってくる。意欲のある若い人たちにはもっとがんばって欲しい」と熱く語っていた。
「ソラーナ」の前に立つ山口剛志氏 |
大雪山連峰から良質の雪どけ水が流れてくる |
使いやすいので長年サタケ製品を愛用しているという |
機械が良くなれば、大規模な農業もできるようになる
北の地で大規模農業を営む若き農業経営者
<ユーザープロフィール>
山口剛志(やまぐち つよし) 氏 39歳
住所:北海道
北海道上川郡比布町は北海道のほぼ中央部にある旭川市の北に位置する。この地域は日本最大の大雪山国立公園を有し大雪山連峰と丘陵に囲まれた盆地地帯だ。気候は、上川の内陸盆地に位置するため夏は30℃、冬はマイナス20℃以下になることもあり寒暖の差が激しい地域として知られている。「北海道の屋根」といわれる大雪山連峰から雪どけ水が流れてくるので、水は潤沢で北海道内でも稲作が盛んな地域のひとつだ。比布町の農家戸数は約400戸で平均8町の水稲を耕作しており、中には30町作付けしている農家もある。また大正時代から、いちご栽培が盛んで、「ぴっぷいちご」の名で知られている。 また、2代目、3代目の若い農業従事者が多く、別の土地に就職していても比布町に帰ってき農業をする人が多い。
山口剛志氏は、親の代から比布町で米を生産する稲作農家だ。山口氏の父親が昭和30年代後半に山形県からこの地に移り住み農業を始めた。山口氏は高校時代から親の手伝いをしながら農業に携わり、将来農業を継ぐつもりで農業高校に進学した。その後、就職して一時期サラリーマン生活を送っていたが24歳の時に父親が病気で倒れたのを機に家業の農業を継いで14年になる。父親が2町から始めた圃場も現在では17町に増え、「ほしのゆめ」9町、「きらら397」4町、小豆1町、その他に燕麦などを作付けしている。地域の特産品である、いちごの栽培をしていた事もある。
サタケの機械との出会いは高校時代にさかのぼる。刈り取りの手伝いをしながら、父親が乾燥機を使うのを見ていた。家業を継ぐのと同時に機械も引き継いぎ、サタケの機械とは親子二代の付き合いである。初めて使った乾燥機はADR36CSで、「すごく使いやすくて、それ以来気に入ってずっと使っている。だいぶ古くなった今でも問題なく使える」との事。その後グルメドライヤー(GDR53CZ)を増やし、昨年からは遠赤マジックドライヤー「ソラーナ」(SDR60LE)も使っている。「グルメドライヤーを買ったときも良かったが「ソラーナ」は、ぜんぜん違う。以前はグルメドライヤーの2段乾燥でゆっく乾燥したお米を自宅で食べていたが、去年からは「ソラーナ」で乾燥した米を食べている。食べる前は味にそんなに違いはないだろうと思っていたが、実際に食べてみるとそれまで食べていたものとは味が違った。「ソラーナ」で乾燥した去年の米はみんな『おいしかった』と評判がいい。気候にもよるんだろうが乾燥機の違いが一番大きい。「ソラーナ」は乾燥する時の温度が上がらないのが良いのでは。グルメドライヤーは穀温が50度から60度に上がるけど、「ソラーナ」は30度から40度くらいだ。それで乾燥時間もグルメドライヤーより4時間くらい早いし、灯油の消費量も少ない。こんなにいい乾燥機ならもっと早く買えばよかった。古い乾燥機もいずれは「ソラーナ」に入れ替えたい。」と大絶賛。
一時期サタケ以外の乾燥機を使っていた事もあったが、更新時にはサタケの乾燥機を選んだと言う。「サタケの機械は、なんかいいんだよね。何か使いやすいんだ。サタケ以外の機械が使いやすいという人もいるけど、俺はサタケが使いやすいと思う。慣れているせいもあるが、他社の機械を使えといわれても使えない。今はだいたい動だから、調整してしまえばそれで終わり。楽なもんだよ」と太鼓判を押す。籾摺機もサタケの製品を更新しながら使い続け、現在はグルメマスター(GPS550A)を愛用している。農業機械を販売する株式会社北海道クボタの担当者も、山口氏がサタケ以外の機械を買わないのを知っているからサタケしか勧めないとの事。
サタケが実施している乾燥機の2年間無料点検については「グルメドライヤーを買った当時は、そんなサービスはなかった。だから今年の田植えの頃に「ソラーナ」の点検に来たときは「あら、来たの?」って感じだった。一緒に他の機械も簡単に点検してもらえるのでいいよね。でも、丈夫だから壊れる事はないけどね」と満足げに微笑む。
将来については「稲作だけで20町まで増やしたい。田植えのシーズンは大変だけど、刈り取りと乾燥は一人で20町はできる。機械の性能が良くなったからね。乾燥機の乾燥スピードにコンバインが追いつかないよ。比布町は水もいいし泥炭地はほとんどないから、おいしい米ができる。肥料の量を調整しながらおいしい米を作っている。農業は自分で決めてできるからいいよね。普通の会社よりもやっぱり自由だ。自分で計画を立ててできるから、自分の思い通りの仕事ができる。休みも自分で決められるし、それはやっぱり魅力だね。これからもいろんなことにチャレンジしていきたい。」と熱く夢を語っていた。
(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)
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