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沖縄食糧が全国初のDNA品種判定装置導入

2005.05.24

平成17年5月24日

ユーザー紹介

沖縄食糧が全国初のDNA品種判定装置導入

--- 自社精米工場品質方針に則り消費者に安心・安全を提供---

仲吉良次代表取締役社長

沖縄食糧株式会社

 沖縄食糧株式会社(沖縄県浦添市勢理客4-4-1、仲吉良次代表取締役社長)は、このたび全国の精米卸として初めて『DNA品種判定装置(サタケ製)』を導入し、5月下旬から運用を開始します。この装置は、抽出したDNAから米の品種を判定するもので、精米工場などの現場で簡単・正確・スピーディーに判定することができます。沖縄食糧の装置導入の目的や運用などについて以下に紹介します。


 沖縄食糧には『沖食精米工場品質方針』というものが掲げられており、この品質方針に沿って生産、品質管理が行われています。方針は「1.県民の主食である米を販売する会社として、消費者ニーズに応えるべくよい品質の米を安定的に供給する、2.コンプライアンスを最優先し、品質基準、管理規則を立して確かな米づくりを行う、3.安心・安全かつ品質が優れた商品を提供する生産体制の確立、4.教育・訓練を継続的に行い、品質に対する意識を高く維持する」の4項目から構成されています。この方針について當真富雄 生産管理部取締役部長は「本来、当たり前のことであると思うが、当たり前のことを再認識して実行してゆくことが大切である。その一環として、今回のDNA品種判定装置の導入もあり、品質の向上と確立に寄与するものと考える」と語り、基本的な心構えと実行力が重要であるとの認識を持っています。

 
遠矢亮一生産管理部研究室長

遠矢亮一生産管理部研究室長

 DNA品種判定装置は本年4月に導入し、分析に携わる研究員の教育・訓練を充分に行ったうえで5月下旬から運用を開始します。沖縄食糧は装置の導入に当たり、専用の分析室(名称:DNA分析室)を新たに設置するなど、品質管理に並々ならぬ意気込みを感じます。それを裏付けるようにDNA分析の責任者でもある遠矢亮一 生産管理部研究室長は導入目的について「精米卸として原料(玄米)品質の確保やコンタミ防止への対応はとても重要である。原料の品質や信頼性を産地にすべて任せるのではなく、精米卸として徹底した検査を行い安心・安全なものを消費者に提供することが重要であり、精米卸として最低限の努力である」と語ります。昨今、米穀業界で不正表示やコンタミ問題がクローズアップされていますが、「沖縄県トップの精米卸としてこの問題を重要視し、食の安全性を高めていくという姿勢が必要」(遠矢研究室長)とも。

生産管理部研究室のメンバー

DAN品種判定作業

 DNA分析には、生産管理部研究室の4名の研究員が携わりますが、研究員の教育・訓練については「誰がやっても同じ結果が出るように充分な教育・訓練を行い、今後もさらに研鑽を続ける」(遠矢研究室長)としています。このDNA品種判定装置は一定の研修を受ければ誰でも簡単に品種判定を行うことができますが、沖縄食糧では品質向上のためには不断の努力が必要であるとの認識を持たれています。運用開始後は、これまで外部の検査機関へ委託していたものを自社で行うことができるため、入荷玄米はすべて自主検査することにしています。このことは消費者に対して安心と安全を提供するという沖食精米工場品質方針の項目に合致しますが、DNA品種判定装置の導入は社内にも良い影響を与えているようです。「自社の製品をすべてDNA検できることになったことにより、消費者に自信を持って商品を提供できるという自信や誇りが社員に生まれてきている」(遠矢研究室長)。基本的な品質に対する考え方とそれを実行するための確かなツールが揃ったことにより、さらに品質向上への取組みが強固になったと思われます。

 沖縄食糧は品質向上のほか、「カルライナス」など高機能性米への取り組みも積極的に行っています。「精米工場から食品メーカーへの転換を考えている。単なる精米工場の枠を超えて米を食品としてとらえた発想が必要とされる。だからいろいろな開発に力を入れている」(當真取締役部長)。この言葉からも、米の本来の良さを活かしながら、より付加価値の高いものも作り出すという沖縄食糧の明確なビジョンが感じられます。現在は、米由来成分を無洗米の表面に被膜加工(コーティング)する「新加工無洗米」の開発を行うなど、食品加工の分野に積極的に取り組んでいます。沖縄食糧は平成12年、他社に先駆けてタピオカ澱粉を利用した無洗米製造装置「NTWP(ネオテイスティホワイトプロセス)」を導入し無洗米の消費量を拡大するなど、業界をリードするような積極的・先駆的な姿勢がみられます。「沖縄食糧は、沖縄県民の食の安心・安全を保障するという考え方に立脚している。沖縄での米消費量は約7万トンであるが生産量は約3千トンしかない。つまりほとんど県外から米を仕入れていることになるので、安心・安全というものを自らがしっかりと行わなければならないと考えている。また、米の生産量が少ないので、消費者に米づくりや米に関する知識が不足しているのも事実である。そのような背景の中で、米を含めた食品の積極的な開発や消費者への啓蒙など、当社が担う責任や使命は大きいと考えている」(當真取締役部長)としています。

 沖縄食糧は、品質に関する基本的な自社方針に則り、消費者に安心・安全を提供しつつ、積極的な商品開発を通じて沖縄県の食の発展に大いに寄与しています。

(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)
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