受賞関係
2004.08.10
平成16年8月10日
受賞
8月9日、サタケは、千葉大学園芸学部で行われた農業施設学会※1の学会賞授賞式において「2004年度 農業施設学会技術賞」を受賞しました。受賞の対象となった業績は、「JA岩手ふるさと胆沢南部地区乾燥調製施設の設計・施工※2 (以下、「本施設」という)」で、サタケ独自のラック乾燥システムを採用した乾燥調製施設の技術や特徴が評価されました。
農業施設学会賞には、学術賞・奨励賞・論文賞及び技術賞の4種があり、このうち技術賞は「農業施設の技術の向上に顕著な業績をあげた設計・施工例等を対象として贈られる」とされています。サタケは平成7年にも「秋田県経済農業協同組合連合会中央産地精米センターの設計・施工」により同賞を受賞しています。
受賞した「本施設」は、共同処理を念頭に、複数の品種や栽培方法の異なる米を同時に処理することが可能なラック乾燥システムを採用し、生産者や消費者の多様なニーズ及び安全・安心システムへの対応を容易にしています(対象作物は米と大豆)。「本施設」の特徴には、(1)ラック乾燥システムによる最適乾燥の実現※3、(2)目的別仕分け・トレーサビリティーへの対応※4、(3)多目的利用によるコスト低減※5、などがあります。
※1会員相互の親和と協力により農業施設の研究と開発利用を推進し、その知識の向上と技術普及を図ることを目的とした学会。(事務局:独立行政法人 食品総合研究所非破壊評価研究室気付 会長 伊藤 和彦氏)
※2事業主体:岩手ふるさと農業協同組合(JA岩手ふるさと)、施設所在地:岩手県胆沢郡胆沢町小山字小田切271、竣工:平成15年8月25日、建築面積:1822.03m2(延べ床面積1941.03m2)
※3ラック乾燥システムは、ラック(1tの穀物が入るコンテナ)ごと搬送や乾燥を行うことができる、物流倉庫と静置型乾燥機を組合せた乾燥貯蔵施設。立体自動倉庫の在庫管理、情報管理、作業の自動化等の利点を最大限に活用し、荷口ごとの穀物に対応する個別処理を可能にした。
※4生産者からの原料を1t単位のコンテナで荷受・乾燥する際、採取したサンプルを自主検査装置及び穀粒判別器により判定し、生産者ごとの外観品質データを得る。このデータを基に乾燥制御だけでなく、各種目的に合った品位仕分けが可能となる。さらにコンテナごとに一連の加工履歴データがコンピュータに蓄積されるので、荷受時に入力される栽培データ等と共に、荷口別に個別情報の追跡ができ、トレーサビリティ(生産・流通履歴管理)への対応が可能になる。
※5汎用性の高いラック乾燥システムを導入することによって、処理対象作物の米・大豆以外の穀物乾燥にも適用できる。また、繁忙期以外は物流倉庫として農産物や各種資材の保管・管理を行い、年間を通じて利用日数の拡大を図ることができる。このような多目的利用により施設運営の効率化及びトータルコストの低減につながる。
以上
▲ JA 岩手ふるさと胆沢(いさわ)南部地区ライスセンター |
▲ 授与された技術賞(盾) |
(本件へのお問い合わせ: TEL 082-420-8501 広報室)
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