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新幹線は「還暦」当社は「カン歴」

2024.02.19


 人間、齢六十になったら還暦を迎えます。昔は「人生五十年」と言われていましたが、現代では平均寿命も大幅に延び、還暦はおろか傘寿や米寿、中には卒寿を元気で迎える矍鑠(かくしゃく)とした高齢者もおられます。とは言え、還暦を無事に迎えられることは喜ばしいことであります。

 日本にも今年還暦を迎えるものがあります。「東海道新幹線」と「東京モノレール」です。いずれも昭和39年(1964年)、日本初の開催となる「東京オリンピック」に間に合うように開業しました。突貫工事で、幾多の問題に直面しながらも無事完工させた関係者には脱帽です。当時、不況の風が吹いていましたが、昭和40年後半から不況を脱して記録的な経済成長を遂げ「いざなぎ景気」と呼ばれました。オリンピックの成功による国民の「気」が後押ししたのかもしれません。

 実は、当社にも還暦を迎えるものがあります。それは「カントリーエレベーター(CE)」です。CEとは、モミ収穫後の乾燥調製施設(ライスセンター:RC)にモミの長期貯蔵用サイロを加えた「大規模共同乾燥調製貯蔵施設」のことです。RCと違いモミをサイロに一時貯蔵し、必要に応じてモミ摺りして出荷することができる施設です。

 昭和39年、日本初のCEが全国で3か所建設され、そのすべてを当社が独占受注しました。そして、めでたく今年還暦を迎えたのです。建設されたのは、秋田県高梨農協、新潟県白根農協、石川県吉田農協(すべて当時)で、いずれもコメの一大産地でした。高度経済成長期に突入し、近代的大型機械化技術の高度化という時代の要請もありました。

letter240219.jpg石川県吉田農協のCE(建設当時)

 当社はCEのパイオニアとして現在も建設していますが、還暦を迎えたことに深い感慨を覚えるとともに、時代の変化を感じます。

 ところで六十歳を示す還暦ですが、カントリーエレベーターなので「カン歴」としておきます(笑)。

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