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そのデータバンクは「B」or「T」?

2018.02.26

人は聞き間違いするもの。思い込むもの。そして時に偶然は重なるもの。この3つが同時に揃うと、信じられないことが起こります。それは過日の当社広報室でのこと、一本の外線電話が...。

「M部長、Bデータバンク(民間コメ調査会社)さんからお電話です」と女性社員。M部長は受話器を取り先方と会話を始めた。先方「いつもお世話になります。高橋と申します」、M部長「こちらこそお世話になっています」と型通りの挨拶から始まり本題へ。

しかし、何となく話の内容や口調に違和感を覚えたM部長は「すみません、どうも話がよくわからないのですが、いつもお会いする高橋さんですよね?」と問うと、高橋氏は「いいえ、お会いしたことはありませんが...」。人違いだと気づいたM部長は、Bデータバンクにもう一人高橋という名の人物が居たことを思い出し、「申しわけありません、御社にもう1人高橋さんがおられますよね?」と聞くと「はい、同じ部屋にもう1一人高橋がおります」。

M部長は、今話している高橋氏はいつもの高橋氏でなく、別の高橋さんだと気づき再び会話を始めた。しかし、その後も高橋氏の話す内容がどうもBデータバンクにそぐわない。そこで「Bデータバンクさんですよね?」とダイレクトに聞いたところ、高橋氏は「いいえ、Tデータバンク(大手信用調査会社)です」。さすがに事態を飲み込めたM部長は「大変失礼しました」と汗顔の体。

この顛末は「聞き間違い」「思い込み」「偶然」の3つが重なったものでした。電話を受けた女性社員が社名を聞き間違えたこと、M部長は高橋氏がいるのでBデータバンクと思い込んだこと、そして偶然にも両社に2名の高橋氏が存在したことが発端となりました。

最後はすべてが氷解し、お互いに笑い合って事なきを得ましたが、これを教訓に広報室では特に社名、人名の確認は注意深く行うようにしました。

「米国で米穀の取材を終えた記者が汽車で帰社したことを貴社に報告」も間違えないくらいに(笑)。

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