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鉄人28号は知らなくても1合は...

2018.10.09

 酷暑・猛暑だった2018年夏が終わり、季節は秋に衣替え。「過ごしやすい季節になりましたね」と言葉を交わす機会も増えましたが、最近は季節の移ろい感が薄れ、晩夏からいきなり晩秋へ...のような年もあります。四季を楽しみ愛でる余裕さえ与えてくれません。

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ところで、涼しくなってくると恋しくなるのが燗酒です。左党には夏は「冷や」、冬は「燗」でどちらも堪らないのでしょうが、燗酒には何となく趣や味わいを感じます。「女将、一本つけてくれ~」というセリフも時代劇でよく聞いたものでした。

 しかし、今の世の中ではその表現も薄れてきました。先日のこと、企業見学で来社された大学生約20名に「この中でお酒が好きな人?」と尋ねるも、挙手はゼロ。「日本酒でなくビールでもいいよ」と振っても皆無。筆者の学生時代には考えられない光景でした...。

 別の日、社会人1年生の方々が社外研修で来社されました。10人程度でしたが、嬉しいことに日本酒好きが2名!講師役の筆者は、我が意を得たりと説明に熱が入りました。途中でコメにまつわる加賀百万石の話をし、「1石」を理解してもらうために「1合」について質問しました。研修生の女性に「1合は何ccですか?」と、誰でも知っているであろうことを聞きました。話の流れとして、次への説明をスムーズにしたいためのステップ、という軽い気持ちでした。しかるに、その妙齢の女性は「分かりません」と恥ずかしそうに答えました。まあ仕方ないかと思い、件の日本酒好き男子に聞いたところ、やや小さな声で「200cc...ですか?」。Oh!My God!日本酒好きの男子さえも180ccであることを知らないとは!大きなショックを覚えました。もしかして「熱燗2合お願いしま~す」と注文すれば400ccで提供されるのでしょうか?まあ、その方が得ではありますが(笑)。

 少なくとも日本酒好きなら「1合=180cc」を知っていて欲しかった! それは、薄れゆく伝統文化への哀愁か、はたまた呑兵衛ジジイの戯言か...。まあ、時代の変遷と言えばそれまでですが、何となく寂しい気持ちでした。

 1合が分からなければ、鉄人28号なんて...。

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